たまには、うつくしき恋とか愛とか・・・詩情にひたってみる

ドイツの叙情詩人テオドール・シュトゥルム(1817-88)の5つの短編作品が

集められた本です。

「ドイツの世界に咲いた聖なる花」と讃えられたシュトゥルムの作品の

なかでも珠玉の編「みずうみ」は、老人が若き日のはかない恋とその

後日談を語るものです。

祖母が孫達に囲まれて、今は無き祖父との出会いを語る「広間」、

仕事と家族のために懸命に働いていた夫が出会った頃の妻の肖像画を

見つけ、改めて妻に恋し愛を捧げる「遅咲きの薔薇」。

どれも美しくて静かで心に潤いが戻るような作品です。

ヘッセもそうですが、

ドイツ人のなんというかあっさりした淡白な感性ってなんかいいですだね。

そういうロマンス作品の間に、

孤独な婦人の話「マルテと彼女の時計」や、

男女が密会の待ち合わせとした場所に、

たまたま居合わせた林檎泥棒の少年が、

男にいやがらせをされた仕返しに騒ぎを起こして

男を林檎泥棒にしたて上げてしまう話。

なんか能の間の狂言みたいで面白かったです。

短編ばかりなので、すぐ読みきれます。

映画を見るつもりでどうぞ。


きっと読み終わったときには、心に綺麗な思い出が残りますだよ。

みずうみ―他四篇
みずうみ―他四篇
シュトルム, 関 泰祐

人気ブログランキングへ
コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック